奈良旅×生活

奈良旅のこと、奈良生活のこと。

奈良旅手帖2017発売しました。

9月と10月には平城宮跡ですばらしい二つのお芝居観劇することができて、その場の空気も含めて、ちゃんと書きたいと思いつつ、怒涛の忙しいシーズンに突入しております。あせることもないので、後日ゆっくり記載します。

 

でもこれだけは。奈良旅手帖2017、発売開始致しました。今年で9年目になります。

奈良好きが、奈良好きのために作りはじめた手帖です。

奈良を愛する人たちに使っていただきたいと思い、作り始めました。気づくともう9冊目になっていて、時間の流れにびっくりしてます。最初の頃から予約して購入してくださっている方たちの名前はやっぱり覚えてしまうものだなあと、発送作業しながらしみじみしておりました。皆様のおかげで続けて来られました。

奈良のことが大好きで何度も奈良に来るし、来られなくても奈良に思いを馳せたいと思っている人たちがたくさんいます。

奈良の観光に従事している人たちはそういう人たちがたくさんいることをもっと知ってもらいたいです。

新しい観光客に来てもらうことも大切かもしれません。その中でも奈良が好きになる人も出てくると思います。でも、これまで地元の人が大切にしてきた心に寄り添える、奈良を大切に思う方たちもたくさんたくさんいるんです。

そういう方たちを大切にして欲しい。と常に思っています。

奈良に住んで、奈良を旅する人たちに場所や情報を提供する側になっても、私はずーっと奈良のクライアントです。死ぬまで。

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奈良が氷のまちになっている。

私が3年くらい寝ていて、今年起きて夏の奈良をみたら、とにかくびっくりすると思う。

いつのまにこんなにかき氷が流行ったの!?というくらい、今年の夏の奈良はかき氷でした。

元々奈良でも、おちゃのこさんやぷちまるさんや樫舎さんなどなど、かき氷が美味しいお店はたくさんありました。氷をやっているお店は、暑い日は長蛇の列ができることも知っていました。でも町ぐるみでこんなにたくさんのお店が氷を出し始めて、こんなにたくさんの人が食べに来ることはなかったのではないでしょうか。

近鉄奈良駅周辺は氷室神社のおひざもと。というのがいちばん大きいと思っています。氷室神社さんには、日本書紀では仁徳天皇の皇子、額田大中彦皇子が氷室のことを教えてもらったという闘鶏稲置大山主命を祭ってます。そして都が平城に遷ったときにすぐに氷室も春日のふもとにうつりました。

寒い冬に作った氷を暑い夏に味わう。奈良時代には4月から9月末まで平城宮に献上されていたところです。

そして今年は5月に開催された、ひむろしらゆき祭。全国のかき氷やさんが集まるお祭りの舞台も氷室神社です。さらにほうせき箱さんをはじめ、たくさんのお店のかき氷がメディアに登場したことが大きいと思っています。

さらに今年の夏の奈良は暑かった。本当に暑かった。都内の友人が「暑いよ~」と言っていたので覚悟して東京にいったのにぜんぜん涼しいよ!と思ったくらいに奈良は暑かった。体を氷で冷やしたい!と思う人たちが、どれほど多かったかということもあると思います。

本当にたくさんの人が氷を求めて町をさまよったり列に並ぶ姿をみましたし、ことのまあかりにも多くの方に来ていただきました。

 

ことのまあかりをはじめたときにかき氷をやりませんか?と言われていたのですが、最初はぴんときていなかったのです。でも前述したとおり、氷室神社さんがあるということ、

そして氷といえば長屋王・・・。というイメージから、古代にちなんだ人物などの名前をつけ、それにまつわるメニューを出したらうちでやる意味があるな、と思ったのです。

たとえば長屋王邸から牛を飼っていたことから、練乳を使った氷を。遣唐使が唐から持ってきた、当時は薬として高貴な人しか口にできなかったはちみつを使った練乳とはちみつの「長屋王」(そして何より長屋王は市で自分の氷室の氷を販売していたのです!)や、元明天皇から「橘」の名前をもらった県犬養橘三千代には柑橘系のシロップの氷「橘三千代」などを考えました。

今年は吉野の葛餅を使った「大海人」(大海人皇子壬申の乱の前出家して吉野にいたことが由来です)がとにかく一番人気でした。こちらの葛餅は「よしのや」さんの葛餅を使用しています。

それ以外にも産地の名前が古代の人名の名前だったらつけたりしています。葛城産ブルーベリーとヨーグルトの「葛城皇子」や、カラフルなゼリーを管玉にみたてて発掘してもらう「管玉勾玉」、推古天皇の時代、薬狩が行われていた高取町のヤマトトウキのシロップを使用した「炊屋姫」(←推古天皇の名前です)などなど。終了したシロップを含めて10種類ほど作りました。

古代がすきな方はもちろん、知らない方にもメニューをみて、こういう意味があるのかと知ってもらえたらなと思っています。

さらにその人物に関するゆかりの場所にいってもらたり旅に発展するようなきっかけになるといいなと思って毎日氷をかいております。

 

ことのまあかりの氷は9月末までの予定です(ご要望が多いので10月以降もちょっと検討しておりますが、まだ未定です)

 

と、最後は自分の店のことになってしまいましたが

お店ごとにいろいろなこだわりがあって面白いし美味しいです。

まだまだいけてない氷やさんも多いのですが、9月になったら少しはめぐれるかな。氷のかみさまがいる、奈良の氷をいろいろ味わってみてくださいね。

 

 

これは「ひむろしらゆき祭」の日に出店はしてないのですが、この2日のみ限定で出した「いちびこあんこ白玉勾玉」。奈良産の苺と勾玉の形をした白玉を乗せました。

(現在は出していませんが、せっかくなのでブログでだけでも)f:id:asamiikoma:20160829140016j:plain

 

こちらは田原ナチュラルファームさんの緑茶を使った「太安万侶」。

濃い目のお茶の氷です。田原は太安万侶のお墓がある場所なので、名づけました。

(こちらはまだまだお出しています)

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奈良で誕生日を迎える

6月から更新ができてない!


という間に

奈良手帖の予約開始しております!

http://naratabi.jimdo.com/

正倉院展時期には発売開始の予定です。


倉橋みどりさんと一緒に

古代の女性に思いをはせる講座もはじめてます!9月は満席ですが

10月、11月はまだ余裕がございます

よろしくお願いします。

http://naranoinori.info



また、ことのまあかりでは、というか奈良では、かき氷が大人気です。氷の神様がいることで、こんなふうに氷が賑わうこと、素晴らしいなぁと思います。またこのことについては詳しく書きたいです。



今年も奈良で誕生日を迎えました。

旅をしていたころから誕生日には奈良に何度も来ていました。

誕生日はやはり好きなところにいたい!という気持ちでいたので。誕生日の記憶は奈良のことばかりですね。


去年からはがっつり働いています(笑)

働いて、たくさんの方にお会いすることも

社寺の行事に参列することも、どちらも経験できて幸せな誕生日だなと思っています。 

ありがとうございます。

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きたまちweekのこと

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きたまちweekが今年も終了しました。

このイベントは2012年の「もっとずっときっと祭」というイベントに端を発しています。このときはフェリシモさんが主催で、倉橋みどりさんが中心になって、きたまちのお店に協力してもらいました。震災チャリティーのイベントでした。

翌年からさくらバーガーの山戸さんが実行委員長となり、きたまちweekとして開催しています。2016年の今年の開催で4回、来年が5年目になります。

同じきたまちでお店をやっている方々に、この期間内に同時多発的に何かしませんか?という一週間なんです。ちょっとした割引や、ちょっとした特典、お店でのイベントももちろんですが、「この時期」にやることだったら、参加店のイベントなどはマップに掲載して情報を集約しますよ~ということなんです。この時期にやるというだけで、近くの店にめぐりやすくなる、今まで自分の店を知らなかった人にもお店を知ってきたまちをめぐってもらうという機会になると思っています。

この形がちょっとわかりにくいのかも?と思いますが、きたまちweekって何?と思っている方にめぐってもらいたい時期なので、来年はぜひめぐってみてくださいね。

今回まち歩きをして、いろんな時代別に詳しい方々のお話をたくさん聞く機会に恵まれました。私は古代が好きですが、戦国時代や近現代のきたまちも本当にすごいところです。奈良全体的にいえることですが、凄いところや凄いものがありすぎて、突出した凄さがなければあまり着目されないものが多いんですよね・・・。そういうところもこれから知りたいし、知ってもらいたいなあと思います。

戦国時代の奈良、きたまちももっと知りたくなりました。漢国神社に家康の甲冑が奉納されていますがあまり興味が無かったのもあって(笑)あまり深く考えたことがなかったのですが高天に家康専属の甲冑師がいたんですね。奈良の甲冑の歴史など本当に興味深かったです。

先日両親が奈良にきていました。歴史小説などをよく読んでる父が古代には全く興味がないらしく古代の史跡などにいってもあまり反応がなかったのですが、戦国時代関係のところに行くとテンションが変わってました。今回の戦国時代の話などをその時に知っておけばもっと案内できる場所が違ったのになあと、いまさらながらに後悔しましたが、次回来るときは戦国時代視点で案内できるようにいろんなことを調べたいです。

 

話が飛びました。実行委員主体のおやつ横丁や、今年開催したまちあるきなどのイベントはありますが、実行委員がメインでまちおこし!みたいなイベントではないのです。一緒にいろいろたのしいことをしましょう!主催者も、参加店も、参加者も。という気持で実行委員に参加させてもらっています。なので、どっぷり関われなくてもいいので(実行委員もその時々の都合で動いています)きたまちのお店の方、来年はよかったら実行委員ミーティングにも気軽にご参加くださいー。そしてご意見もいろいろいただきたいです~。

きたまちweekのイベント、参加者募集中です!

基本的にはこのブログは今まで私が旅をしてきた奈良のことについてエッセイを書いておりますが、ちょっと宣伝させていただきます~

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5月30日~6月4日の間、奈良きたまち一帯「きたまちweek」を開催します!同時期にお店ごとに割引・特典やイベントなどを開催し、きたまちをたくさんの方にめぐってもらおうという期間で、さくらバーガーの山戸さんが実行委員長をつとめてきます。ほかにも編集者の倉橋みどりさんや奈良倶楽部の谷さんや、私も実行委員に参加しております。

今回は実行委員会のイベントとして「きたまちの時代別まち歩き」と「きたまちをめぐるおみくじ」を予定しています。

おみくじのほうは、参加店さんでお買い物や飲食をしていただいた方に1枚引いてもらいます。きたまちの名所旧跡の情報や、知られざるマニアックな穴場情報、そして、そのお店の「あたり」も入っていますので、ぜひご参加くださいね!

kitamachiweek.com

-きたまち時代別まち歩きとは?

きたまちの時代別まちあるきは、天平時代、戦国時代、近現代と分けてきたまちをめぐるツアーを致します。案内役はその時代のことに精通した方々。天平時代と近現代はその時代の衣装を着用して参加することも可能です。(※必須ではありません。また天気によって変更があります)

平日なこともあってまだちょっと余裕がありますので、まだまだ募集しています。天平時代は正倉院聖武天皇陵や転害門などをめぐります。奈良にいると古代の話が多いですが、戦国時代のきたまちもすごい!!と教えてもらえるのが水曜日の戦国時代コース。こちらは座学もありますので、よかったら両方ご参加くださいね!近現代コースは衣装を着用する方はハイカラさんになれますよ!(天気により変更もあります)倉橋みどりさんにきたまちのレトロな建築物を教えてもらえるチャンス!

ぜひお申し込みください!

kitamachiweek.com

そして、フルコトでは5月30日から古事記日本書紀に関するグッズなどを教化販売する「ききてん!」を開催します~!

きたまちweek中にはフルコトの作家さんなどのWSをほかの場所で開催します。

www.furukoto.org

正倉院文様を染める!ワークショップ
●カレースパイスづくりワークショップ
バスソルトづくりワークショップ
●好きな香りを自分で作るワークショップ(お線香)
●好きな香りを自分で作るワークショップ(塗香)

などを開催予定です。定員が迫っているものもありますので、お早めにお申し込みくださいね!
一部余裕があるものは当日受付もしますが、前日くらいにならないと告知できませんのでよろしくお願いします~。

ほかではなかなかできない体験ができると思いますので、ぜひぜひご参加くださいね!
よろしくおねがいしますー!

 

 

 

2005年別冊SAVVY「お気に入りをご案内 奈良へようこそ」のこと

旅をしはじめた当時、奈良のガイドブックといえばちょっと硬めのものか、るるぶなど全国展開しているものばかりでしたが、今はいろんなものが出ていて楽しいですね。

その中でも近年の奈良のガイド本としてターニングポイントだったなと思うのが、2005年発売の別冊SAVVY「お気に入りをご案内 奈良へようこそ」という本だったと思います。

 今SAVVYは都内の書店などでも買えますが、私はこの当時、ネットがなかったら知らなかったと思います。実際近所の書店では購入できず、amazonで購入をした記憶があります。

私はとくにこの本が出るまでの5年間は、社寺参拝がメインでした。食べ物や買い物など二の次で、いかに効率よく社寺参拝できるかということしか考えていなかったのですが、この本で奈良の色々なお店のこと、お店を営業している人のこと、全くしらなかった素敵な奈良のお土産のことなど、はじめて知ったことも多かったです。そして掲載されている写真が可愛かったのもとても大きかったです。こんなふうに見せられるのか!と思う写真がたくさんありました。

思い返してみるとこの本がなかったら知らなかった場所、出会えなかった人というのがたくさん居たなあと思います。今読み返しても楽しい本です。

 

余談ですがライターとして参加していた砂川みほ子と5年後にツイッターで知り合い、その翌年に一緒に店をはじめてから丸5年が経つのも、不思議な縁だなーとしみじみ思います。

歩きたくなる奈良の本 (えるまがMOOK)

歩きたくなる奈良の本 (えるまがMOOK)

 

ちなみに上記の2013年のエルマガさんの奈良本には歳時記の監修として参加させていただきました。嬉しかったです。

東京から思いを馳せる春日/住んで感じた春日

ちょっと東京に行ってきました。

JR東海さんのキャンペーンは今、春日大社です。東京駅では春日大社のポスターがあちこちに掲示してありました。当たり前のように朱色をメインに使っているポスターですが、春日大社のイメージの色ってやはりこの色なのですね。

GWごろになると春日大社には藤棚の藤が見事に咲き誇りますね。何度かこの期間に参拝に訪れていますが、本当に見事です。この藤が象徴するように、春日大社藤原氏氏神で、長い年月様々な祭祀を執り行ってきました。

奈良に引っ越してきたときに一番最初に意識したのが、「春日という土地の重要性」ということでした。旅をしながら何度も何度もお参りをしてきましたが、ずっと藤原氏氏神であるという意識で参拝してきていました。ですが、春日大社の場所にもともとおわしたのは、境内に摂社として祭られている榎本神社の神様でした。今はご祭神猿田彦大神とされていますが、もとは巨勢姫明神という神様が祭られていたといわれています。巨勢姫明神は日本書紀・神武紀に名前だけが登場する「巨勢祝」と関係あるのかもしれないという説があります。この土地は768年に鹿島神宮から武甕槌命が鎮座するまで、春日氏の本拠地であったようです。この知識は移住する前にももちろん知っていたことなのですが、引っ越して日々生活していると、「768年以前の春日」を意識するようになってきました。

平城に遷都する際にこの土地にするのは「四神相応の地」だからだと元明天皇が詔しましたが、四神のうちの東、青龍がいるのはこの周辺を含めた土地のことでしょう。遷都をする前に元明天皇が平城の土地に御幸していますが、この春日の地でももともとおわした神様に、土地をお借りするお願いをしていたのではないだろうかと勝手にいろいろと妄想します。

 

そんなことを考えながら、新幹線に乗り込み、今回のキャンペーンでの特別企画のお弁当をいただきました。東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪駅で販売しているようです。

12月ごろまではあるようなので、JR東海さん管轄の電車に乗るときはぜひ。奈良茶飯やのっぺいの具、大和肉鶏をつかったしんじょや、藤の花をイメージしたごま豆腐が入っていて、奈良気分を盛り上げるお弁当です。とても美味しかったです!春日大社の巫女さんの特徴的な襟元を再現した箸袋には萌えました!(笑)

https://www.jr-cp.co.jp/news/detail/408

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 そうそう、それとJR東海さんでは「奈良ふしぎ旅図鑑」という番組がはじまったそうです!

奈良ふしぎ旅図鑑

https://www.facebook.com/nara.cjr/posts/853962791398284

JR東海さんの美しい映像とタレントさんの奈良めぐりを毎週テレビで楽しめるのは嬉しいですね。これからも楽しみです!